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神永 雅紀; 山本 和喜; 数土 幸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(12), p.943 - 951, 1998/12
被引用回数:24 パーセンタイル:85.15(Nuclear Science & Technology)通常運転時において、下向流により炉心を冷却している研究用原子炉では、1次冷却材の流量が喪失した場合、炉心内で強制循環による下向流から自然循環による上昇流へと流れの向きの逆転が生ずる。このため、設計では原子炉停止後の補助ポンプ等による炉心冷却の必要性、流れが逆転する際の燃料の安全性を評価する上で流速零を含むCCFL条件下の限界熱流速(CHF)の検討が重要となる。著者らがこれまでに提案したCCFL条件下のCHF相関式は、保守的な評価をするために冷却材のサブクール度を考慮しなかった。本研究では、垂直矩形流路におけるCCFL条件下のCHFについて、CHFに及ぼす流路入口サブクール度及び軸方向出力分布の影響を既存の実験データに基づき定量的に評価し、新たな相関式を提案した。さらに、提案したCHF相関式を安全評価に適用した場合の具体例を解析結果と共に示し、これまでの評価の保守性を定量的に示した。
数土 幸夫; 薄井 徹*; 神永 雅紀
JSME Int. J., Ser. 2, 34(2), p.169 - 174, 1991/00
板状燃料を使用する研究炉の熱水力設計及び安全評価においては、垂直矩形流路における限界熱流束の把握が重要である。特に、運転時の異常な過渡変化時及び事故時のような、冷却材の流速零を含む低流速条件下における限界熱流束は、対向二相流下の落下水制限(Counter-Current Flow Limitation)と密接な関係にあることが報告されている。そこで、本研究では垂直矩形流路におけるCCFL特性を明らかにするため、垂直矩形流路の流路幅、流路ギャップ及び流路長さを系統的に変化させてCCFL実験を行なった。その結果、垂直矩形流路においては流路幅あるいは流路ギャップが異なることによりCCFL特性が異なることが明らかとなった。しかし、流路長さがCCFL特性に及ぼす影響は明確にはみられなかった。さらに、無次元上昇気相速度と無次元落下水速度の関係を予測する相関式を、ボンド数及び矩形流路のアスペクト比の関数として本実験結果に基づき導出した。
薄井 徹*; 神永 雅紀; 数土 幸夫
JAERI-M 88-134, 26 Pages, 1988/07
板状燃料を用いた研究炉の冷却材の下向き低流速時におけるDNB熱流束あるいは限界熱流束は、対向二相流による落下水制限(CCFL)と密接な関係がある。そこで、本研究では垂直矩形流路におけるCCFL特性を明らかにするために、各種寸法の垂直矩形流路および垂直円管を用い、空気-水系気液二相流のCCFL実験を行った。実験では、矩形流路の長径比L/deを3.5~180の範囲で変化させた。その結果、等価水力直径deすなわち流路幅あるいは流路ギャップが異なることにより矩形流路のCCFL特性が異なることが明らかとなった。しかし、流路長LがCCFL特性に及ぼす影響はみられなかった。
阿部 豊; 傍島 真; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(5), p.415 - 432, 1986/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.02(Nuclear Science & Technology)加圧水型原子炉の冷却材喪失事故時再冠水過程においては、上昇蒸気流によって上部プレナム内に飽和水が蓄積される。この飽和水は、上昇蒸気流の存在下で炉心へ落下し、炉心上方から下方へのクエンチを進行させる。この気液対向二相流条件下におけるクエンチ進行に及ぼす上昇蒸気流の影響を上部プレナム落下水伝熱流動試験装置を用いて実験的に調べた。そして、このクエンチ進行に対して、発熱体側の熱伝導だけでなく、流体側の質量およびエネルギーの保存則を考慮したモデルを適用したところ、気液界面でのせん断応力の効果とクエンチフロント近傍での蒸気流の流路縮少の効果を考慮することにより、実験データを良く説明することができた。以上の実験結果ならびに考察をもとに、上昇蒸気流の存在下における落下水によるクエンチ進行を予測するための式を導いた。
安部 信明*; 田坂 完二
JAERI-M 9476, 60 Pages, 1981/05
RELAP5コードの沸騰水型原子炉の冷却材喪失事故解析への適用性を検討のためROSA-III実験RUN704の解析を行った。RELAP5コードは軽水冷却型原子炉の冷却材喪失事故および過渡変化時の熱水力挙動を解析するために開発された最新のコードであり、一次元の非均質非平衡な二相流モデルに基づいている。解析の結果、RELAP5コードの二相流モデルが従来のRELAP4コードより優れているため、下部プレナムフラッシングによる炉心入口流量の増加およびリウェットが良く計算できた。炉心出入口での気液二相の熱対向流、高圧炉心スプレー系作動後の上部プレナムでの気液二相の熱的非平衡も計算できた。しかし、炉心の再冠水およびヒータ表面のクエンチは計算できなかった。
傍島 真; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 9080, 77 Pages, 1980/09
BWRのLOCA試験装置であるROSA-IIIの炉心1チャネルを用いて、スプレー冷却の個別効果実験を行った。本報は、そのうち発熱実験で炉心再冠水を行わせた実験についての報告である。実験の結果、次のことが明らかにされた。(1)実施した条件下でのスプレー水の蒸発蒸気流のみでは、上部タイプレートのCCFLは生じなかった。(2)落下流による炉心冷却は不規則・不安定なものであって、これに冷却を頬る考え方は取れないが、炉心水位のスウェルによる冠水が行われた場合は、十分な冷却が得られた。(3)スプレー水温が高いと凝縮が少なく、キャリーオーバーが多くなった。
斯波 正誼; 安達 公道; 岡崎 元昭; 傍島 真; 鈴木 光弘; 生田目 健
日本原子力学会誌, 19(6), p.408 - 419, 1977/06
被引用回数:0低温側配管破断において蓄圧注入系および低圧注入系を共に低温側配管に注入した場合について放出実験を行ない、注入水の挙動と炉心冷却効果について調べた。主な結果は次の通りである。 (1)ダウンカマ部の蒸気-水対向二相流の影響で注入水がダウンカマを流下する量が制限され、リフィル期間の長さがのびる。ダウンカマ間隙を拡大するとこの点を改善できる。 (2)炉心部の蒸気バインディングは下部プレナムからの冷却水の炉心進入をさまたげ、炉心冷却を悪くする。水位が炉心有効発熱部を上昇する時、チャギング振動を起こす事がある。 (3)炉心温度があまりに高くならないうちに水位を炉心有効発熱部まで上昇させる事は、それ以後の再冠水過程の炉心冷却を確保する上できわめて重要である。